SUMiTAS徳島 スタッフブログ

2026年10月18日日曜日

中古マンション価格に異変。売出価格は上がるのに、成約価格は下がる「ワニの口」とは

おはようございます😃🌞

SUMiTAS徳島中央店の近藤です。




中古マンションの価格について、気になる数字が出てきました。

売りに出される価格は上がっているのに、実際に売れた価格は下がっている。

2026年9月の東京都の中古マンション市場で、そんな対照的な動きが見られます。

この現象を、上下に開く二本の線になぞらえて「ワニの口」と表現することがあります。

ただし、この数字には注意してほしいことがあります。

「平均2,000万円以上も値引きされている」という意味ではないのです。

売出価格8,999万円、成約価格6,728万円

東日本レインズが10月13日に公表した2026年9月の市場データをもとにした報道によると、東京都の中古マンションは次のような状況でした。

指標 2026年9月 前年同月比
新規登録物件の平均売出価格 8,999万円 +11.3%
平均成約価格 6,728万円 −3.3%
成約件数 1,699件 −30.1%

売出価格は前年より上昇しています。

一方、実際に取引が成立した物件の平均価格は前年を下回り、成約件数も減っています。

さらに、東京都の中古マンションの在庫件数は前年同月比で増加しています。

売りに出される物件と、実際に買われる物件の間で、これまでとは違う動きが出ている可能性があります。

2,271万円の差は「値引き額」ではない

ここは、ぜひ知っておいていただきたいところです。

8,999万円から6,728万円を引くと、差額は2,271万円になります。

しかし、これは同じマンションが8,999万円で売り出され、2,271万円値引きされて成約したという話ではありません。

8,999万円は、その月に新しく売り出された物件の平均価格。

6,728万円は、その月に売買契約が成立した別の物件群の平均価格です。

築年数も、広さも、立地も異なります。

例えば、都心の高額物件が多く売り出され、比較的価格の低い物件を中心に成約していれば、二つの平均価格には差が生じます。

したがって、今回の数字だけで「中古マンションが平均2,271万円値引きされた」とは言えません。

また、平均成約価格の下落だけで、同じ条件のマンションの価値が一律に下がったとも判断できません。

数字の差と、実際の値引きは別の話なのです。

売主の希望と、買主の判断

不動産を売却する時、売主にはそれぞれ事情があります。

少しでも高く売りたい。

以前より周辺の物件価格が上がっているので、それに合わせたい。

急いで売却する必要がないので、まずは希望する価格で売り出したい。

どれも自然な考え方だと思います。

一方、買主にも予算があります。

住宅ローンの返済額や管理費、修繕積立金、将来の生活費などを考えれば、希望する物件でも簡単には購入を決められません。

売主が希望する価格と、買主が納得して購入できる価格。

この二つが一致して、初めて売買が成立します。

今回の数字は、そうした価格の調整が以前より難しくなっている可能性を考える材料になります。

ただし、金利の影響や売主の事情など、原因をこの統計だけで断定することはできません。

売出価格だけで相場を判断しない

僕は20年以上、不動産の仕事に携わってきましたが、売却相談でも購入相談でも大切にしていることがあります。

それは、現在売りに出ている価格だけを見て、相場を決めつけないことです。

売出価格は、売主が希望する価格です。

もちろん、その価格で売れることもあります。

しかし、長期間売れていない物件の価格と、実際に取引が成立した物件の価格では、意味が違います。

売却を考える方なら、周辺でどのような物件が、いくらで成約しているのか。

購入を考える方なら、希望する物件の価格が、立地や築年数、管理状況などに照らして妥当なのか。

それぞれ確認する必要があります。

特に中古マンションでは、専有部分だけでなく、建物全体の管理状態や修繕積立金の状況も重要です。

同じ地域、同じような広さでも、価格が異なる理由はたくさんあります。

徳島の不動産市場とは分けて考える

今回の数字は、東京都の中古マンション市場のものです。

首都圏全体の傾向を見る材料にはなりますが、東京都内でも地域によって事情は異なります。

まして、徳島の土地や中古住宅の価格に、そのまま当てはめることはできません。

ただ、全国のどこであっても、共通することがあります。

売りたい価格と、売れる価格は、必ずしも同じではない。

そして、買う側にとっても、売出価格が高いからといって、その物件の価値が高いとは限りません。

不動産の価格を考える時には、希望価格だけでなく、成約事例や物件ごとの条件を丁寧に確認する。

今回の「ワニの口」は、そんな基本を改めて考えさせてくれる数字だと思います。

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【参考資料】

・公益財団法人 東日本不動産流通機構「月例速報マーケットウォッチ 2026年9月度」(2026年10月13日公表)

・ダイヤモンド不動産研究所「東京都中古マンション価格推移・2026年9月」(2026年10月15日公開)

それでは、本日はこのくらいにさせて頂きます。

次回も引き続き、当ブログを読んで頂けます様宜しくお願いいたします🤲

2026年10月11日日曜日

AIで家を探す時代。それでも不動産会社に相談する理由

おはようございます😃🌞

SUMiTAS徳島中央店の近藤です。




「チャッピーで聞いてみたけど、ほんまはどうかなと思って来てみました」

最近、実際に来店されたお客様から、こんなお話を聞きました。

チャッピーとは、生成AIのChatGPTのことです。

今では住宅購入を考える時にも、AIに相談できるようになりました。

希望する地域や予算を伝えたり、住宅ローンについて質問したり、中古住宅を購入する際の注意点を調べたり。

以前なら自分で何時間も検索していたことが、会話をするように調べられます。

僕自身もAIを仕事で活用しているので、その便利さはよく分かります。

ただ、冒頭のお客様の言葉には、今後の不動産会社の役割を考えるうえで、大切なものが含まれているように感じました。

AIで調べられることが増えた

住宅購入を検討する時、最初から不動産会社の店舗へ足を運ぶ必要はなくなりました。

インターネットで物件を探し、地図で周辺環境を確認し、AIに疑問を整理してもらう。

例えば「中古住宅を買う時に確認することは?」と聞けば、建物の状態、耐震性、住宅ローン、諸費用など、検討すべき項目を整理できます。

分からない言葉を何度でも聞き直せるのも便利なところです。

住宅購入は初めて経験する人も多く、何を質問すればよいかさえ分からないことがあります。

そういう時、AIは相談の入口として役立つと思います。

それでも、現場でなければ分からないことがある

一方、不動産は一つとして同じものがありません。

同じ築年数の中古住宅でも、これまでの使われ方や修繕状況によって建物の状態は異なります。

道路との接し方、境界、建築に関する制限、周辺環境なども、物件ごとに確認が必要です。

AIは一般的な注意点を整理することは得意でも、目の前の物件について、現地を調査したことにはなりません。

もちろん、不動産会社の担当者であっても、調査しなければ分からないことはあります。

大切なのは、分からないことを曖昧にせず、資料や現地で確認し、その結果をお客様に説明することだと思います。

家は買った後にもお金がかかる

もう一つ、住宅購入の際に考えておきたいのが、購入後の維持費です。

アットホームが2026年9月に公表した調査では、新築一戸建てを購入して30年以上住んでいる1,098人が、それまでに住宅の修繕にかけた費用は平均554万円でした。

これは調査対象者が過去に支払った累計額であり、今から家を購入する人に必ず554万円かかるという意味ではありません。

それでも、住宅ローンの返済だけでなく、長い年月の間に外壁や屋根、給湯器などの修繕が必要になることを考える材料にはなります。

また、同社の若い住宅購入者を対象とした調査には、購入後の固定資産税や修繕費、保険料などが想像以上にかかったという声も紹介されています。

住宅購入で大切なのは、買える金額だけではありません。

買った後も、無理なく暮らしていけるか。

ここまで一緒に考えることが必要だと思います。

不動産会社に求められるのは、情報の量だけではない

AIが普及すれば、不動産会社の担当者が持っている一般的な知識だけでは、以前ほど大きな違いを生み出せなくなるかもしれません。

だからこそ、これから大切になるのは、情報をたくさん知っていること以上に、その物件と、そのお客様にとって何が重要なのかを考えることではないでしょうか。

良いところだけでなく、気になる点も伝える。

すぐに答えられないことは調査する。

購入を急がせるのではなく、時には「もう少し検討した方がよい」と伝える。

僕は20年以上、不動産の現場で仕事をしてきましたが、こうした基本的な姿勢は、AIが普及しても変わらないと思っています。

むしろ、誰でも簡単に情報を集められる時代だからこそ、その情報をどう確かめ、どう判断するかが重要になるのかもしれません。

AIか、不動産会社か、ではない

AIで疑問を整理してから、不動産会社へ相談する。

不動産会社から受けた説明について、分からない言葉をAIで調べ直す。

そして、気になることがあれば担当者にもう一度確認する。

そんな使い方が、これからは当たり前になるのかもしれません。

AIの回答も、不動産会社の説明も、無条件に正しいと考える必要はありません。

大きな買い物だからこそ、複数の情報を照らし合わせ、自分で納得して判断することが大切です。

冒頭のお客様が、AIで調べた後にわざわざ来店されたこと。

僕はそこに、これからの住宅選びの一つの形が見えた気がしました。

AIで知ることができる。
でも、最後は確かめて、納得して決めたい。

その気持ちにきちんと応えられる不動産会社でありたいと思います。

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【参考資料】

・全国宅地建物取引業協会連合会「2026年住宅居住白書」

・アットホーム「U30の住宅購入者実態調査」(2026年3月9日)

・アットホーム「一戸建て修繕の実態調査2026」(2026年9月15日)


それでは、本日はこのくらいにさせて頂きます。

次回も引き続き、当ブログを読んで頂けます様宜しくお願いいたします🤲

中古マンション価格に異変。売出価格は上がるのに、成約価格は下がる「ワニの口」とは

おはようございます😃🌞 SUMiTAS徳島中央店の近藤です。 中古マンションの価格について、気になる数字が出てきました。 売りに出される価格は上がっているのに、実際に売れた価格は下がっている。 2026年9月の東京都の中古マンション市場で、そんな対照的な動きが見られます。 こ...